ある種類株式のみを分割することの可否

【問題】 種類株式発行会社において、ある種類の株式のみを分割することが可能か。

【回答】
1 種類株式発行会社において、ある種類の株式のみを分割すること、または種類ごとに分割比率を違えること等も可能です。
2 ただし、手続として、以下の点に注意が必要です。
(1)通常の株式分割をする場合(すなわち普通株式のみを発行する会社が当該普通株式を分割する場合)、取締役会の決議(取締役会非設置会社の場合は株主総会の普通決議)のみで実行が可能です(会社法第183条第2項)。
(2)しかし、種類株式発行会社で株式分割をする場合、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、定款上にその種類株主の種類株主総会の決議を要しない旨を明記している場合を除いて、その種類株主を構成員とする種類株主総会の決議が必要となります(会社法第322条第1項第2号、同条第2項)。
(3)例えば、普通株式(議決権株式)と優先株式(無議決権株式)を発行する種類株式発行会社において、普通株式(議決権株式)のみを分割しても、無議決権株式である優先株式の株主に損害を及ぼすおそれはないため、当該株式分割は、取締役会決議のみで行うことが出来ます。 他方、優先株式(無議決権株式)のみを分割すると、優先株式の増加に伴い優先配当額の総額が増加するため、普通株式(議決権株式)の株主に損害を及ぼすおそれがあるため、普通株式(議決権株式)の株主による種類株主総会の決議が必要となります。

以上
2009/4/3

             



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