株主総会において議長・役員が留意すべき7つの基本項目


一般株主の発言・質問の増加や長時間化の傾向が顕著な昨今の株主総会において、議長・答弁役員が心得るべき基本的な事項をピックアップした。

1 株主が誰を見に来ているのかを自覚する
株主は議長(社長)・役員を見に総会会場に来ている。特に社長が交代した最初の株主総会では、株主は新任社長に対する期待をもって、その抱負を聞くために株主総会にやってくる。 議長・役員は、まず、その一挙手一投足に株主の注目が集まっていることを自覚する必要がある。

2 入・退場時及び総会中の態度
胸を張り、議長・役員はできる限り等間隔で入・退場する。 入口付近と着席・退席時には一礼をする。 総会中は、答弁担当でない役員もペンを動かし、目は閉じない。 総会中に役員がシナリオを一斉にめくる動作は、株主の目に留まる。シナリオはホッチキスで留めず、紙を横にずらして読み進める。

3 答弁役員の指名は議長権限
答弁役員の指名は議長の権限で株主に回答役員を指名された場合でも、議長はその指名が的外れだと思えば、質問事項に関連する職務を担当する役員を指名し、指名された役員が回答を行えばよい。 例外的に、監査役に対する質問がされた場合は、議長は答弁担当の監査役を指名し、次に株主から指名された監査役を指名すべきである。監査役は独任制であり、各自が独立した地位で監査をする役割を担っているためである。

4 株主とのコミュニケーション
株主総会は、株主とのコミュニケーションを図る場でもある。 質問者に対して「ご質問ありがとうございます。」と言うだけで、出席株主に親近感をもってもらうことができる。 また、議長・役員は質問者の名前をメモしておき、質問を要約する際や回答の際に、質問者の名前を述べるだけで、会場の雰囲気が変わる。 ただ、注意をしなければならないのは、株主総会で株主に対し、軽率な約束をしてはならないということである。その場限りの約束は、株主との関係を悪化させる。 また、話が深入りしすぎてインサイダー情報を開示してしまうことのないように気をつけなければならない。

5 想定問答集に頼らない
想定問答集と全く同じ質問はされないのが常である。 前回総会での発言、今期の決算、来期の目標、担当分野に関する事項については、総会前に復習し、大まかな数字は頭に入れておく必要がある。

6 問題株主には毅然とした態度を
一般株主の質問に対しては真摯に正面から回答をしなければならないが、長時間同じ質問を繰り返すような問題株主に対しては、議長が毅然とした対応をとる必要がある。リハーサルでは、問題株主に対する対応も練習しておくべきである。 事前に問題がありそうな株主だと察知できたら、回答後に「以上でございます」と述べ、回答が終了したことを示すのも一つの方法である。

7 事務局相談
困ったら堂々と事務局に相談することである。

以 上
2009/7/13

             



Copyright (C) 真法律会計事務所, All Rights Reserved.

本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の事項に対して具体的なアドバイスをするものではありません。また、本記事に掲載されている情報の正確性及び最新性の確保については万全を期しておりますが、法律・政令の改正等により、最新の情報と異なる記載となる場合があり、その完全性を保証するものではありません。